とうつきの備忘録

地味OLの備忘録。ゆるミニマリストな暮らしと、ものづくりと節約。

母娘の箱根旅行ーベスト・オブ・思い出に残ってほしいこと!

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今週のお題「上半期ベスト◯◯」

 

母と2人で箱根旅行

6月下旬、母と2人で箱根旅行1泊2日に行って来ました。家族全員で旅行したことはありますが、母と2人きりの旅行は初めてです。実家にいた頃よりたくさんお喋りできて純粋に楽しかったですし、また計画段階から色々考えて臨んだ旅行でした。

はてなブログの今週のお題は「上半期ベスト○○」とのことです。お題にかこつけて、今回の旅行の目的や様子をまとめてみたいと思います。題して「上半期ベスト・オブ・思い出に残ってほしいこと」!

 

旅行の前提ー高齢の母と、元気なうちに二人旅を

今回は”箱根へ旅行すること”ではなく、”母娘の二人旅をすること”が主眼でした。
やや話が変わりますが、近頃「親孝行したい時に親はなし」をひしひしと感じます。私は現在30代で、母は晩婚のため現在70代。日本の平均寿命は男性81歳・女性87歳ですが、健康寿命は男性73歳・女性75歳なんですって。(2019年/平均寿命と健康寿命 | e-ヘルスネット(厚生労働省)

健康寿命は70代!平均値ですから一概には言えませんが……それでもあと何年元気に過ごせるのかと考えてしまいます。ましてや一緒に外出したり旅行したりなんて……。

私は両親にとても感謝しています。私の人生でもっとも幸運だったことは、この家庭に生まれ育ったことだと思っています。だから父と母にも、少しでもこの家庭を築いて良かったと思ってほしい、楽しい思い出を作ってほしい。……とはいえ、女の子の親にとって最大のイベントと言える”結婚”や”出産”は、私には起こりません。結婚願望が丸きりないので、まあ無理だろうなと思っています。それならどうしようか、じゃあせめて外食や旅行に誘って思い出を増やそう……と思ったのが2020年です。

それから何が起きたか。そうです、コロナですよ。あれよあれよと時は経ち、ようやく旅行を考えられるようになった2023年。3年越しの思いを持って、旅行の準備を始めました。

なお、母への誘い文句は「コロナも落ち着いて来たし近場で旅行しない?」と軽いテンションでいきました。よって母は、私が健康寿命云々結婚式ができない代わりの思い出云々など、割と悲壮感を持って旅行に臨んでいることを全く知りません。知らなくていいし、知らないでほしいです。言えないからこそ、ブログに書いて消化しようと思っている。

 

旅行の目的ー楽しんでもらいたい!

私にとって、旅行には2パターンあります。一つは「行きたいところに行き、やりたいことをじっくりやる一人旅」、もう一つは「観光よりもわいわい楽しんで思い出作りとする複数人での旅」です。私が旅行で好きなのは、訪れた寺の隅から隅まで探索したり、日陰のベンチに座ってぼーっと建造物を眺めたりと、心ゆくまで観光地を楽しむことです。ただ、誰かとの旅行ではそんな悠長でマイペースなことやってられないので、原則一人旅のときのみのお楽しみとしています。複数人での旅行では「これは思い出作りの旅行だから!」と割り切って臨むようになりました。

さて、今回の旅行は”母娘の二人旅で楽しい思い出を作りたい”。バリバリの後者なので、母の希望にできるだけ沿いたいと思っていました。

まずはインドア派&体力があまりない母に合わせ、近場での1泊2日旅行を想定。むやみやたらに観光地を回らなくて良いように、旅の主目的を「よい旅館に泊まってゆっくりする」としました。

例えで出した”箱根”に賛同してくれたので、行き先は箱根に決定です。二人とも美術館が好きなので、1日にひとつ美術館に行くことにしました。箱根へ移動→美術館①→よい旅館で宿泊→美術館②→東京へ帰るの段取りです。観光雑誌に書いたら怒られそうな目的地の少なさ。これぞおとなの優雅なまったり旅です…!

 

せっかく社会人となった子供なので、旅館の代金は大体私が出しました。旅館の1泊2日(大人2名)の料金、私の家賃1ヵ月分とほぼ同額で遠い目をしてしまいました……。うふふ、いいんです。こういう時のために働いております。

 

旅の風景

さあ、暗い話はおしまいにして、実際の旅行風景をいくつか。

初日はポーラ美術館へ。企画展から所蔵品展まで、ほとんど撮影可能&SNS投稿OKなことに驚きました。一昔前は美術館で写真撮影なんて信じられなかったのに……。

企画展は「部屋の見る夢ーボナールからティルマンス、現代の作家まで」でした。上の小さな窓たちが可愛かったです!手のひらサイズで精巧に作られた窓はもちろん、後ろに見える風景も。このボヤっとした緑色、ポーラ美術館のガラス越しに見える森なんです。
私 |作品(=窓が並んだ壁)| |ポーラ美術館の外壁(=ガラス)|  森森森…
わかります?却ってわかりにくいですかね…。作品を通して、美術館を囲む森の緑が見えるんです!借景!違う場所に展示したら、同じだけど違う作品になりうる。今ここにしかないリアルな作品でした。

私の好きな印象派の作品も見ることができました。こちらはモネです。これも撮影可能ってすごくないですか……。

この日は生憎の雨模様で、周辺の森の散策はできず。というか雨がなくともこの日寒すぎて、半袖の私はバスの待ち時間など凍えていました……。母は「仙石原は標高が高くて寒いかもと思って色々着てきた」とのことでして。地元の学生さんも半袖の制服で凍えるような悪天候のなか、先見の明がありすぎるなと思いました。

 

宿泊した旅館です。お部屋がひろーい!

床の間に生花が飾られたお部屋です、すごい……。この部屋でだらだらしたり、大きな窓から遠くに見えるゴルフ場を地図と照らし合わせたり、ふかふかの布団でごろごろしたりしました。

お食事も豪華でした。これぞ旅館……!母と2人でお品書きと見比べながら「これなに?」「この葉っぱ食べられるの?」と旅館のお料理あるあるをしながら食べ進めました。お腹いっぱいだけど食べ切れない量ではなく、ちょうど良かったです。

広いお庭が自慢の旅館で、翌朝には散策しました。思ったより広くて段差も多く、少し疲れさせちゃったかな……。お手軽ハイキングっぽくて私は楽しかったけれど。

イワタバコがたくさん咲いていました。ここ本当に旅館のお庭ですか?水が綺麗な低山ではなく?? 少し湿った空気の中、新緑の中を歩くのは気持ちよかったです。

 

それからガラスの森美術館へ。母も何度か箱根を訪れたことはあるようですが、ガラスの森美術館は初めてなんだそう。

ちょうど紫陽花シーズンで、本物の紫陽花×ガラスの紫陽花のコラボレーションを見ることができました。

旅館のお庭散策という名のハイキングで割と疲れてしまい、さっさと箱根湯本へ。おそばを食べたら「もうだいぶ満喫したよね」ってことで、お土産屋を覗いてから15時過ぎにはロマンスカーで箱根を発ちました。

 

おわりに

箱根自体は家族や友人と何度も訪れていますし、ポーラ美術館もガラスの森美術館もそれぞれ2~3回目です。それでも今は離れて暮らす母と話して、喋って、観光して、また喋って……の2日間はとても楽しかった!私にとっては満喫できた、思い出に残る旅行でした。

母にとっても同じだったら良いな、と思います。時間が経ってから「あの時は楽しかったね」と話題に上がったら嬉しいですし、例えばもう旅行は体力的にしんどいかな…となったとき「あの時旅行できて良かったな」と思ってもらえたら最高です。楽しかった記憶として、母の思い出に残ってほしい。

 

こんな風に「誰かの記憶に思い出として残ってほしい」と強く思うのは初めてかもしれません。今回のお題は「上半期ベスト○○」で、「上半期ベスト・オブ・思い出に残ってほしいこと」として書き始めたわけですが、2023年上半期どころか「人生ベスト・オブ・思い出に残ってほしいと思った体験」かもしれない。規模が大きすぎたかも。

 

……いやいやいや!これからもっと増やしていけばいいわけです!

2023年下半期には一緒にご飯に行って、2024年上半期には一緒に桜を見に行って……そうやってこれから数が増えていけば、その時今回の旅行は「上半期ベスト・オブ・思い出に残ってほしいこと」になるのでしょう。まだまだ母は元気ですからね!これからも一緒に、たくさんの思い出を作っていきたいと思います。

 

 

※今回父が1㎜も登場しませんが、父は自他ともに認める「誰かと一緒に観光するのが下手&苦手」な人なので、一緒に旅行は考えていませんでした。父とは何がいいかな。よく歩く人だから、近所を一緒に散歩したら楽しいかな。父も母も私が料理するとびっくりするほど喜んでくれるから、今度帰省したときに何か作ろうかな……。