とうつきの備忘録

地味OLの備忘録。ゆるミニマリストな暮らしと、ものづくりと節約。

クロード・モネの絵画たち

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知識がなくても楽しめる名作。今週のお題「名作」

「名作」ってなんだ?

はてなブログの今週のお題は「名作」だそうです。

……あれ、そもそも「名作」ってどんな作品を指すのでしたっけ。なんとなく「みんなが認めるあの作品」のような印象があります。自分一人が好きなだけでは当てはまらない気が。どうなんでしょう?

  • めい‐さく【名作】すぐれた作品。名高い作品。 (デジタル大辞泉 )
  • めい‐さく【名作】〘名〙 すぐれた製作物。名高い作品。 (精選版 日本国語大辞典 )
  • 【名作】めいさく 著名の作品。 (普及版 字通)

いずれもコトバンク(名作(メイサク)とは? 意味や使い方 - コトバンク)より

ふむ。3冊中2冊のひとつめが「すぐれた作品」なので、自分一人だけがこれは優れているぞ!と思った際にも「名作」と言えるかもしれません。しかし、ふたつめに「名高い作品」が連なり、「著名の作品」とだけ記載した辞書もあるようです。

たしかに、「名作」は”隠れた名作”という使われ方もします。普通の名作は隠れていない=多くの人に知られていることを前提にした言い回しでしょう。また、なにかを名作だと評する時、みんなもこの作品が素晴らしいと思うはずだ/べきだといった感情が伴いそうです。

 

……そういう意味では、私が紹介できる「名作」があるかと問われると迷います。好きな本や音楽はありますが、名高い作品かと言われると…。好みは人それぞれなので、みんなもこの作品が素晴らしいと思うべきだ!と言い切るのも難しいし…。

そう考えることしばらく。そうだ、私にはモネがありました。

 

クロード・モネの絵画たち

『睡蓮』ポーラ美術館

『睡蓮』の連作や『散歩、日傘をさす女』が有名な画家クロード・モネの絵は、多くの人が一度は見たことがあると思います。印象派を代表する画家なので、美術の教科書に1枚は載っているはずですし、印象派の展覧会は毎年あちこちで開催されています。

『黄昏、ヴェネツィア』アーティゾン美術館

私がモネの絵と出会ったのは高校一年生の時でした。選択美術の夏休みの宿題として、美術館に行って新聞を作る課題が出され、東京駅近くのブリヂストン美術館(現:アーティゾン美術館)を訪れたのでした。その時、もっとも好きだと感じたのが、上に写真を載せた夕焼けの絵『黄昏、ヴェネツィア』です。明るい橙から群青へと移り変わる光の色合いが本当に綺麗で……写真も綺麗ですが、実物はもっと鮮やかな色の連なりで綺麗なんですよ。

そうして、授業の課題としてだけでなく、個人の趣味として印象派を中心とした美術展を訪れるようになりました。

 

知識がなくても楽しめる

モネの絵のいいところは、知識がなくても「きれいだな~」と楽しめるところだと思います。今でこそ、モネはフランスの画家で、とか、印象派とは、とか少しは話せるようになりました。でも、そんな蘊蓄などなくても、空の移り変わりを描いた絵には息を飲みますし、池に浮かぶ睡蓮の花は綺麗です。

『睡蓮の池』ポーラ美術館

本や漫画、映画の「名作」と言われる作品に触れてみようか、と思うこともあります。しかし、それを楽しむためにはある程度の事前知識が必要なことが多いと感じます。例えば近代小説なら、読み慣れない古めかしい文体や知らない単語、当時の時代背景を理解していないと難しそう。

映画好きの人とか、散りばめられた小ネタやオマージュを察知したり、関連作品との差を比較したりと楽しそうなんだけどなぁ。それでも「名作」への初めの一歩は敷居が高い印象があります。

『国会議事堂、バラ色のシンフォニー』ポーラ美術館(撮影は上野の森美術館企画展)

でも絵なら!「わぁきれい」とか「なんかこれは好きじゃない…」程度でも十分楽しめます。最近は絵画をモチーフにしたグッズ(メモ帳や付箋、シールなど)も多く、絵画は「名作」を気軽に楽しめるジャンルなんじゃないかな、と思います。

 

おわりに

とはいえ、絵画にも欠点が。多くの美術館が収蔵作品をネット上に公開しているとはいえ、実物を見た方が良いな、好きだなと思えます。つまり、わざわざ美術館まで見に行かないといけない!!

そして、特に印象派の企画展は人気なので、いつ訪れても人が多いです。絵を見に行っているんだか、人を見に行っているんだか。他の美術館から絵を借りて開催する企画展より、モネの絵を所有する美術館の常設展で見る方がいいな、という結論に達しました。関東だと、箱根のポーラ美術館や東京のアーティゾン美術館が有名ですかね。

何も知らなくても「きれいだな」と楽しめる名作。これからも眺めていきたいです。

(※今回の写真は、美術館で「撮影OK」とされていた絵画をとうつきが撮影したものです。昔は美術館で写真撮影なんて考えられなかったのに、最近は変わってきたんですね)