とうつきの備忘録

地味OLの備忘録。ゆるミニマリストな暮らしと、ものづくりと節約。

1ヵ月間できるだけスマホを見ない・触らない「デジタル片付け」をやってみた!

 このページには広告が含まれます

”必ずしも必要ではないテクノロジー”の利用を1ヵ月休止して、スマホと距離を置く練習をしてみた話。

はじめに

2025年2月1日~2月28日の1ヵ月間、「デジタル片付け」と称して”必ずしも必要ではないテクノロジー”と距離を置いてみました。主にスマホからのYouTubeや、X(Twitter)、小説サイト、WEBメディアなどを完全に断つ、或いは一部制限を持って利用した1ヵ月間です。

スマートフォンとの適切な距離感を保つ重要性を説いた本『デジタル・ミニマリスト スマホに依存しない生き方』(カル・ニューポート著)で紹介されていたこの方法。どうしてやってみたのか、具体的な制約、実践後の感想、その後の行動などについてまとめてみました。

ブログ文字数6000字!長いよ!

 

↓参考図書↓

 

出会い(2024年)

『デジタル・ミニマリスト スマホに依存しない生き方』を知ったのは2024年の年末。はてなブログか、X(Twitter)か、或いはそのどちらもか……記憶が定かではないものの、取り上げている投稿を見たからです。

印象的だったのが、本書で引用された「スマートフォンはスロットマシン」という言葉です。ちょうどX(Twitter)をだらだら見過ぎてしまう時期で、下にスワイプするたびに更新されるおすすめタブを思い出して「それな!!」と既視感しかなく、急ぎ図書館で借りて読みました。2025年1月下旬のことです。

ざっくり言えば、ついついスマホを見てしまうのにはワケがある!として、スマホに依存してしまう仕組みと、本当に大切なことに使うための時間を取り戻すための方法を紹介しています。

↓読書感想文は長くなるのでサブブログにて↓

tou-book.hatenablog.com

 

この本で紹介された「スマホと一時的に距離を置く方法」の一つが「デジタル片付け」です。30日間、必ずしも必要ではないテクノロジーの利用を休止するという方法でした。

 

やってみようと思ったわけ(2025年1月)

私はちょうど、スマホと距離を置きたいと思っていました。どうして距離を置きたいかと言うと……

  • 何故かX(Twitter)のおすすめタブをずーーっと見てしまうようになった。以前はネット中毒ではあってもTwitterの面白さはイマイチわからなかったのに、2024年下期くらいからだらだら延々と見てしまう。
  • 同様に、YouTubeもだらだらと観てしまうようになった。以前は(略)。
  • 同様に、小説サイトも(略)。これは昔から好きでぼちぼち読んでいたが、近頃は夜中布団に入ってから開いてしまう。深夜までページを見続け、睡眠時間が連日6時間を切ってしまう。毎日会社で眠い。

……はい。どう見ても立派なスマホ依存症です。ダメだとわかっているのに止められないあたりが依存症感をUPしていますね。ここに、

  • 2025年1月、3年半遊んでいたソシャゲがサービス終了し、石消費やログインボーナス等のためにスマホを開く必要がなくなった。

という出来事が発生しました。スマホから距離を置くべしと、天から言われているかのようなタイミングです。

こうして、スマホを眺めるのを止められない自分のヤバさを自覚+ソシャゲのサ終という外的要因が重なり、

よし、スマホから30日間距離を置く「デジタル片付け」をやってみるか。

と相成りました。

 

「デジタル片付け」のルールを決めよう(2025年1月)

本来は厳密なルール

「デジタル片付け」の詳細なやり方は、是非本を読んでください。ざっくり言うと

  • 30日間必ずしも必要ではないテクノロジーの利用を休止し、
  • 浮いた時間で実生活を楽しみ、
  • 30日後に必要性をよくよく検討のしてテクノロジーを再導入する

です。この”必ずしも必要ではないテクノロジー”というのが微妙なところで、人によって異なります。いくらスマホから距離を置くと言ったって、たとえば塾に通う子供を送り迎えしているのに、子供からの連絡を無視するわけにはいかないですよね。あるいは、仕事上のSNSグループから1ヵ月音信普通になるとか。

そう、こういった例が挙げられるくらい、この本では厳密に”必ずしも必要ではない”を区切れと言っています。

 

しかし、私一人でやるのに(この「デジタル片付け」はもともと1600人が参加した集団実験)、あまり厳密にして途中で投げ出しては元も子もありません。ある程度ゆるめにして、1ヵ月間やり遂げられるルールにしました。

 

私の「デジタル片付け」のルール

ルールを確認するためにスマホを開いていたら意味がないので、ノートに書き出しました。ブログ用に書き改めると以下の通り。※全部読まなくていいです。

【制限なし】

電話、LINE、カメラ、tenki.jp、Y!乗換案内、ボカコレ(音楽再生アプリ)、my-oto-mo(英語音声学習)、Forest(スマホ利用抑制)、はてなブログ関連、UBhind(スマホ利用計測)

【控えめにする】

メモ帳、アルバム

【制限あり】

・Chrome…緊急の調べ物に限る。何を調べたかメモする。※3月の旅行に関しては制限なく可。
・GoogleMap…緊急の経路検索に限る。ドライヤータイムのみ口コミ投稿可。
・Yahooメール、Gmail…ドライヤータイムのみ利用可。
・楽天ペイ…よほどQRコード決済で無いと困る時のみ。原則クレカ使用。
・メルカリ…出品中商品が売れた時のみ。
・近所のスーパーアプリ…月1クーポン利用時のみ。チラシは店舗で受け取る。
・BOOKOFF…2月末クーポン消費時のみ。スタンプカード利用不可。
・NHKラジオ…英語の勉強、ニュースのみ。
・Opera…はてなブログ関連のみ。

【これを機にアンインストール】

ニコニコ動画、YouTube(Google関連として完全アンストならず)、ラクマ、楽天ポイントクラブ、楽天ヘルスケア、ニトリ

【これを機にブラウザからログアウト】

X(Twitter)、Instagram、pixiv、カクヨム、Renta

☆番外編【パソコン利用】

・YouTube、ニコニコ動画はNG。TBSニュースサイトOK。
・X(Twitter)、Instagramの調べ物はパソコンからのみ。
・はてなブログは執筆・閲覧ともOK

☆番外編【デジタル片付け中にやりたいこと】

読書(とくに積読の解消)、英語の勉強、はてなブログの更新、服の修繕

 

はい、以上!

結構詳細に決めました。自分一人だけなので、最悪後から変えてもOKなわけですし、理想論を詰め込みました。

はてなブログは自由に閲覧・執筆できるルールにしたのですが、ここは最後まで迷いました。抜け穴じゃない?って。でも、私は書くことが好きで、書くことで思考を整理している面もあり、はてなブログを1ヵ月も止めたら思考がぐちゃぐちゃになりそうだなと思って利用可にしました。

スマホはAndroidなので、待ち受け画面にすべてのアプリを置く必要がありません。デジタル片付け中にも使いそうなアプリだけを残してスッキリさせました。

 

 

「デジタル片付け」実践(2025年2月~)

実践中は紙のノートにミニ日記を書いていました。毎日の感想、利用時間、最も利用したアプリ等々。(その文面も別の機会に投稿したいな)→書きました。「デジタル片付け」中のミニ日記 - とうつきの備忘録

このミニ日記の記載と、当時の記憶を合わせた実践中の所感は以下の通り。

何気なく画面ONしちゃう

特に初期の頃は、何気なくスマホの電源ボタンをONして、ロック画面を眺めながら「……そうだ、今スマホでできることはほとんどないんだ」と気付くという動作を繰り返しました。

これまでも、手持無沙汰だからと目的なくスマホをONにして、目についたアプリで時間を潰す……ってことを、かなりやっていたんだろうなと思った動作。

睡眠時間確保◎

2月はよく寝ました。ともかく入眠時刻が大改善。

思うに、スマホって光っててブルーライトも出てるらしいじゃないですか。寝る前に見ていると、目がギラギラして眠くならないんでしょうね。スマホの代わりに読んでいた本は、余程続きが気にならない限り適度な時間に眠くなり、睡眠時間の確保がばっちりでした。

スマホ電池が3日もつ

これが驚きました。全然見ないから全然電池が減らない。毎晩フル充電していたのが、気を付ければ3日もちます。びっくりした。唯一困ったのは、充電サイクルが狂って夜中の思いやり充電ができなくなったことでしょうか。

読書も勉強もブログも進む進む

スマホタイムの代わりに2月に取り組んだのが、読書(積読解消)、英語の勉強(中学生レベル)、はてなブログ(溜め込んだネタの消化)。まあどれも進むこと!スマホに時間を奪われていたのだな、と改めて思いました。

スマホが「道具の一つ」になる

めちゃくちゃ感覚的なことなんですが、スマホが、ペンや財布やガイドブックと同じ「道具の一つ」になりました。

スマホは便利で、楽しませてくれて、あれもこれも全部できて、もはや「人生のパートナー」と言っても過言じゃないと思います。その他の道具からは一つ飛び抜けた、いつでも一緒にいるもう一つの私。

利用を制限して、一部の機能をそっと使う生活にしてみたところ、スマホは便利な「道具の一つ」に戻ったのです。上手く言えないのですが、これが道具との正しい距離感なように思います。あんなにべたべたして、乗っ取られる勢いで使っているのはどうかしてた。

ぼーっとしたい時に不便

「週末に2日とも出掛けられる人もいれば、1日出掛けたら1日休みたい人もいる」。私は完全に後者です。しかも「人と会う外出の場合、翌日は長らく布団から起き上がれない」レベルです。

そんな時、布団で眺めていたのがスマホでした。寝転がったままぼーっと過ごすには、本も雑誌もダメ。2月はスマホを断っていたので何もすることがなく、気付けば寝てしまって、逆に夜に眠れなくなることもありました。スマホを眺めて過ごす時間は無為ですが、その無為な時間も少しは必要だと感じました。

「デジタル片付け」中の利用時間(~2025年2月)

そうして過ごした2025年2月。1ヵ月のスクリーンタイム(画面がONになっていた時間)は……

19時間41分でした!

1日1時間を切っています。これは私にとって快挙です。

自分はどうなんだろう?と思う方は、ぜひスマホの利用時間計測機能を見てみてください。Androidなら「設定>Digital Wellbeing」から見れるはず。iPhoneなら「設定>スクリーンタイム>べてのアプリとWebサイトのアクティビティを確認する」でできるそうです。(私はより詳しく見るため「UBhide」という無料アプリを使用)。

ちなみに、総務省のサイトによると、2023年の30代のモバイル利用時間(日)は128分だそうです。1日2時間、1ヵ月60時間。ありそうですね。

www.soumu.go.jp

「デジタル片付け」後の利用時間(2025年3月)

30日間の制限期間が終わったら、「今後どのようにスマホを使っていくか」を考えます。無くても問題なかったアプリをアンインストールしたり、利用時間や利用タイミングを決めたり。自分なりのルールと哲学を決める作業です。

……でも、ここでちょっと魔が差したと言いますか。「これだけスマホを使わない生活の素晴らしさを知ったのだから、制限を設けずとも、以前より利用時間が減るんじゃないか」と考えました。

せっかくなら、その実験もやってみよう! ということで、2025年3月は一切の制限を設けずに、スマホを使ってみました。

Q. どうなったと思いますか?

 

A. 

2025年3月のスクリーンタイムは、5日17時間44分(137時間44分)でした!!

なるほど。いやーなるほど。スマホのない生活もいいよねと思った1ヵ月後にこうです。途中からスマホばかり見ている自分が面白くなってきて、ここまで来たら3月中はスマホを使いまくってやると意気込んでいた面もありますが、それにしたって137時間…? 一日平均4時間半…? あらためて数字で見ると怖い。

『デジタル・ミニマリスト スマホに依存しない生き方』に書かれていた、ついついスマホを見てしまう仕組みや、考え方やルールを決めるべき、デジタルツールに対する哲学を持つべきってこういうことか、と実感しました。

※ちょっと言い訳すると、2ヵ月前に辞めた農場ゲームを出来心で再インストールしちゃったんですよね。今の状態でプレイしたらどこまでハマるのかなと。そしたらもう、怒涛の如くハマりましたね。1ヵ月のプレイ時間が60時間です。ひぇ。3/31にもう一度アンインストールしましたとも。

 

改めて、私なりのデジタル・ミニマリズムを考えよう(2025年4月~)

こうして、2月にスマホと距離を置く素晴らしさを知り、3月にルールを決めずに使うと未だスマホ依存まっしぐらになる実情を知りました。

これを踏まえて、それじゃあ私なりのスマホとの距離の置き方ってどんな形がいいだろう? 私にとってのデジタル・ミニマリズムはどんなものだろう? と考えていく必要があります。

現在、考えている真っ最中です。

とりあえず、23時半~明朝6時半まで、Chromeアプリにロックを掛けることは決めました。これで少なくとも、睡眠不足は解消できるはず。あと、スマホゲームはやらない。やるなら1ヵ月くらい身を持ち崩す覚悟でインストールすることにします。

その他「ついスマホを触ってしまう」ことを避けるため自分は何をしたらいいのか、どんなルールを課せばスマホとの距離が適切なものになるのか、考えていきたいと思います。

 

おわりに

「デジタル片付け」を始める際、「スマホと距離を置こう!」という意気込みと共に「どんな結果になってもブログに書こう!」と決めました。3月に追加実験をしたことで、随分時間が経ってしまいましたが、なんとか書き切れてよかったです。

私の利用時間はちょっと極端ですが、ここまではいかなくとも「ちょっとSNSを見るつもりがこんな時間!?」「やりたいことがあったのに、またスマホをだらだら見ちゃった…」と悩む人は多いのではないかと思います。そういった人たちには、是非この「デジタル片付け」をやってみてほしいです。意外と「なくても大丈夫なんだな」と思いますし、反面「制限がないとやり続けてしまうんだな」とも思えるはず。

このご時世、スマホやデジタルツールを完全に利用しないのは困難だと考えます。なんといっても便利ですし。でも、便利以外の「こんなはずじゃなかった」という使い方を止められたら、適切な距離を自分の意志で保てたら、もっと有意義な時間を過ごせるんじゃないかな。

スマホの使い過ぎに悩む人たちに届け!の気持ちと、これからも自分なりのデジタル・ミニマリズムを考えるぞ!の決意表明として、この記事を書きました。なにか良いことがあれば幸いです。

 

↓電子書籍版↓