新しいものを取り入れよう!って、無言の”圧”を勝手に感じる。今週のお題「本屋さん」
本は好きだけど、本屋さんがこわい
本が好きです。
社会人になって読書習慣は一時消失してしまいましたが、このままではいかん!と読書記録用のブログを立ち上げ、無事に本が読めるようになりました。
本が並んでいる空間も好きです。
子供の頃から入り浸っていたBOOKOFFは、さすがに長時間の立ち読みこそしなくなったものの、昔好きだった漫画や流行っていた小説を手軽に購入できて有難い存在です。地元の図書館は意外とラインナップが豊富で、書架から気になった本を手に取ったり、予約ランキング上位の本をとりあえず予約してみたり。
もちろん、近所の新刊書店も好き――なのですが。最近ちょっと、新刊書店から勝手に感じてしまう”圧”がこわいのです。
本は「新しいものを取り入れる」アイテム
本は、基本的に「新しいものを取り入れる」ためのアイテムだと思います。
これまで知らなかった新しい物語、新しいレシピ、新しいファッション、新しい仕事術――。読む前の自分より、一つ知っている物語や、作れる料理や、流行りの服や、仕事の方法が増えるわけです。
とはいえ、そんな大層な話でもありません。連載漫画の続きが知りたくて最新刊を読んだり、まだ見ぬ素敵なカフェがないか雑誌をチェックしたり、物価高の昨今もやし料理のレパートリーを増やそうとレシピ本を見たり、そんなあれそれです。
もちろん、既に知っている物語や知識をもう一度読むことも多いでしょうが、今回はちょっと割愛。
「新しいものを取り入れて、今より素敵な毎日を!」の”圧”
さて、そんな「新しいもの取り入れる」ためのアイテムのうち、発行されて間もないものがずらりと並んだ場所が新刊書店です。
元気な時、楽しい気分の時に訪れると「あれもこれも面白そうだな~」と思えます。しかし、最近、疲れている時に訪れると「新しいものを取り入れる」ことへの”圧”を勝手に感じて、さらに疲れてしまうことに気付きました。
例えば、
- 仕事術コーナー→「もっと効率的な仕事の方法があるよ!読んで実践してみなよ!」
- 料理本コーナー→「ご飯はちゃんと食べなきゃ!ズボラ料理なら毎日できるでしょ?」
- ライフスタイルコーナー→「慌ただしい日々にこそ自分の時間が大切!自分らしい暮らしを作りましょう!」
- 話題の小説たち→「こんなに面白い物語があるよ!ぜひ読んでみてよ!!」
などなど。不思議の国のアリスの瓶やクッキーに書かれた「EAT ME」「DRINK ME」のごとく、「この本を読んで、こんなに素敵な毎日を送りましょうよ!」というメッセージを(アリスのように書かれてもいないのに)ビシバシ感じてしまいます。
ただでさえ精一杯なのに……もっと素敵な生活を送ろうって……私、もっと頑張らなきゃいけないの?
弱った心に鞭を打たれたように、さらに心がしんなりしてしまいます。
古本屋や図書館では感じない
この”圧”はBOOKOFFなどの新古書店や、図書館では不思議とあまり感じません。
新古書店や図書館に並ぶ本は、一度誰かが手放した本、あるいは書架に並んでいることが正しい姿の本だと認識しているからかな、と思います。
BOOKOFFにどんな大層な仕事術の本が並んでいても、それは誰かが一度読んで(または読まずに)手元に置く必要がないと処分した本です。言い方は悪いですが、一度捨てられた本からは、そこまで強い”圧”は感じません。
図書館の本は、その本棚に並んでいるのが正しい姿です。感覚的な話ですが、新刊書店に並ぶ本は買われる前の一時的な姿である一方、図書館に仕入れられた本はそれが最終形態の姿であって。落ち着いて棚に並んでいる気がするんです。……うん、本当に感覚的ですね。
ともあれ、そういった本たちからは「この本を読んで、こんなに素敵な毎日を送りましょうよ!」という”圧”、もっと言えば「買って!!」という”圧”を感じないので、割とどんな時に眺めてもしんどくはならないのかな、と思います。
おわりに:その時に心地よい場所へ
ところでこの”圧”、感じるのって私だけでしょうか。
私も少し前までは「本屋さん!楽しい!!」という人間でした。環境的なもの?心理的なもの?年齢的なもの? うーん。毎日寒いし、ちょっと疲れているだけかもしれません。
でも、もし「本屋ってなんかキライ」って人が居たら、こういう、本に無言で追い立てられる気持ちになる人も居るのかなぁ、なんて思いました。
幸いにも古本屋と図書館はOKです。無理して新しい本の背表紙を眺めても仕方ありませんし、その時その時、心地よい場所で本と出会えばいいですよね。