北野天満宮のおみくじ。
1年前に引いたおみくじの話
2023年9月、奈良&京都を旅行しました。神社仏閣を巡る旅で、北野天満宮ではおみくじも引きました。やたらめったら何度もおみくじを引いても意味が無いと思っているので、おみくじは年に1回程度です。
そういえば2024年は引いていない気がするので、直近のおみくじと言えば、この北野天満宮で引いたもの。鞄の中のA5サイズのクリアファイルにずっと挟んでいたのですが、先月ふと見返して笑ってしまいました。
北野天満宮で引いたおみくじの詩
私が引いたのは、上部に「北野天満宮御詠歌神籤」と書かれたおみくじです。運勢と共に、菅原道真が詠んだ漢詩が書かれているそうです。
おみくじに書かれていた詩はと言うと…
「吏(り)となり儒(じゅ)となり国家にむくいん」
吏=役人、儒=儒者、とのことで、ざっくり言うと「役人となり学者となり、国家のために尽くしてみせましょう」みたいな詩です。
か、かた~い!お堅い!全然色気がありません。
いや、色気というのはセクシーって意味ではないですよ。こう、同じ「勉学を頑張ろう」って言葉でも「蛍雪の功」といった、「夏は蛍、冬は雪の灯りで学びに励もう」みたいな、発想や言葉の美しさの欠片のことです。「吏となり儒となり国家にむくいん」。堅苦しすぎるでしょ!語呂はいいけど!
おみくじを引いた時もその堅さに笑った気がしますが、随分前のことなのですっかり忘れていました。見返してひとしきり笑った後、これはこれで私らしいのかもな、と思いました。
堅すぎる自分に、堅すぎる詩を
前回、この秋は資格試験の勉強を頑張ったことを書きました。資格勉強を始めたきっかけとして書いたのがこの文章。
今年は勤続10年で一応昇格もしたので、一種の記念に、と思って勉強を始めました。アレです、30歳の誕生日に欲しかったアクセサリーを買うとか、そういうヤツです。仕事の区切りなので資格受験にしました。あと「まだ自分は頑張って勉強に取り組めるのか」を試してみたかった。
いや、堅いな~~。文章としては柔らかくふわっと書きましたが、内容が堅すぎる。自分でもわかっているんですよ。
なに?昇格の記念に資格試験受けるって??
そこはおいしい物でも食べて終わりでいいでしょ???
発想がアレだなと分かってはいるので、職場では試験勉強をしていたことすら言っていません。
この堅さというか、頑なさというか、融通の利かなさというか……。そんな私の生き方は、色気の一つもない詩にぴったりかもな、と思いました。
「吏となり儒となり国家にむくいん」
このおみくじを引いたのは2023年9月で、今回の勉強を始めたのは2024年4月です。昇格面談の話すら出ていなかった時期ですが、未来を予見したような詩だな、と思いました。もちろん、国家にも職場にも報いたいわけではないけれど。
おわりに
ちなみにこちらのおみくじ、「学問」については「ご祈願をし 怠らず励めば必ず叶えられます」だそうで。私のできる限りで怠らずに勉強しました。ご祈願もしろとのことで、北野天満宮……は遠すぎて無理なので、近所の天神様に手を合わせに行きました。試験は2つ、2週連続だったので、それぞれ試験直前の金曜日にお参りへ。どうかな?足りてる??
おみくじは運と言えば運ですが、自己を振り返りながら読むと「あぁ~そうだよね~~」と身につまされる事が書いてあったりして、なかなか面白いです。そういえば、2024年は(おそらく)引いていないのでした。年末に今年の総括、来年の抱負として引きに行こうかな。