MOS Access試験に独力で合格しようとしたとき、一番ネックとなるのは「自宅のパソコンでAccessを使う」ことだと思います。自宅私用パソコンにAccessなんてインストールされていない!そんな人が1~2ヵ月だけAccessを使う方法。
- はじめに-短期間だけAccessを使う-
- 1.自宅PCにAccessはインストールされてない
- 2.プライベートのAccess勉強方法検討
- 3.サブスクリプション型Officeの活用
- 4.「Microsoft 365 Personal」をインストールする
- 5.MOS Access試験で求められるレベル
- おわりに
はじめに-短期間だけAccessを使う-
この記事は、仕事で使うAccessの実力を詳らかにするためMOS Access試験を受けようとしたものの、「Accessが使えるパソコンが手元にないな…?でも試験勉強のためだけにAccessをウン万円掛けてインストールするのもな……」と考えている方に向けて、「サブスクリプション型のOfficeを使えば、安価に短期間だけAccessが使えるよ!(Windowsに限る)」という話を書いたものです。
仕事などで既にAccessを使ったことがあり、1~2ヵ月だけ自宅で試験対策をすれば合格できるはずなのに、試験勉強をするためのAccessインストール済みのパソコンが手元にない方に向けて書いています。
まったくAccessを使ったことが無い方は、1~2ヵ月間の勉強では合格できるかわからないため、ウン万円掛けて買い切り型をインストールした方がいいかもしれません。また、自宅パソコンでの独力合格を目指さず、パソコン教室などで詳しく習った方がいいかもしれません。
以上を踏まえて、知りたいことが書いてありそうだ!と思った方は読んでみてください。私自身がめちゃめちゃ悩んだことなので、誰かの参考になりますように。
1.自宅PCにAccessはインストールされてない
前回、「MOS Access 2019 Expert」試験に合格した記事を書きました。
Accessソフトを使うのは仕事ですが、仕事中に試験勉強はできません。うちの職場パソコンは私用厳禁で、試験勉強用のプログラム(試験対策本に付属している模擬試験ソフト)なんかインストールしようものなら烈火の如く怒られるはずです。でもですね。
自宅のパソコンにAccessなんてインストールされていないんですよ……!
Accessは大量のデータを取り扱うデータベースソフトです。個人がプライベートで、Accessが必要なほどのデータを取り扱うでしょうか?……いや、絶対Excelで十分でしょう。
それ故に、家庭用パソコンで「Office入り」と記載されたパソコンは大抵「Excel,Word,Outlook」止まりです。良くて「PowerPoint,OneNote」入り。
個別にAccessソフトを購入するという手はもちろんあります。ただ、お値段1万円以上。勉強のためだけ、合格したらプライベートでは一切使わないソフトを、1万円で購入したいですか?私は嫌です。
……じゃあどうやってMOS Accessの勉強をすればいいんだ!!
2.プライベートのAccess勉強方法検討
ネットカフェ?
最初に考えたのは「ネカフェなどのパソコンを使う」でした。自分のパソコンにAccessがないなら、他のパソコンを使えばいいじゃない。……しかし、この考えは即座に頓挫しました。ネカフェにAccessなんて入ってない!!
そりゃそうです。ネカフェでAccessが必要な大量データを集計します?しませんよ。ネカフェで「Office入りパソコンあります!」とアピールしているお店は「Excel,Word」、良くて「PowerPoint」がインストールされたパソコンを提供していました。
パソコン教室?
次に考えたのは「パソコン教室のパソコンを使う」でした。Accessの授業があるパソコン教室なら、自習用のパソコンにもAccessがインストールされているはず!……しかし、近所の何軒かのパソコン教室を調べましたが、教室の生徒以外にパソコンスペースを時間貸しするようなサービスはありませんでした。
ま、そりゃそうかぁ。一見さんに変なことに使われても困りますし。では何らかの授業を受ければ…と考えると、最低料金でもAccessソフトを5つほど買えそうなお値段だったのでパス。
3.サブスクリプション型Officeの活用
サブスク型のOfficeがある
ぐるぐる考えて辿り着いたのが、サブスクリプション型である「Microsoft 365」をインストールする方法です。
Microsoft Officeには、買い切り型とサブスクリプション型の2種類があります。
- 買い切り型・・・これまで一般的だった「1回購入すればパソコンが壊れるまでずっと使える!」タイプ(*1)。パソコンを買ったとき、元々インストールされているOfficeはこれのはず。「Excel 2013」「Word 2019」なんかがこれ。
- サブスクリプション型・・・1年ごとあるいは1月ごとに利用料を払うタイプ。「Excel 365」「Word 365」なんかがこれ。
(*1)やや語弊あり。購入時のプロダクトキーを使って、再インストールもできるはずなので。ここでは割愛。
このサブスク型のOfficeソフトを月払いでインストールすれば、短期間だけお安くAccessが使えるのでは!?と気付きました。
なお、サブスク型の説明は以下サイトが詳しくてわかりやすいです。
サブスク型のOfficeでAccessが使える!(Windowsのみ)
Officeにサブスク型があることはわかりました。じゃあ、Accessが使えるサブスク型はあるのでしょうか?
サブスク型にもいくつか種類があったり、利用可能なアプリにAccessのアイコンがなかったりで、しばらく「???」となったのですが……あちこちのサイトを見てわかりました!Windowsパソコンであれば「Microsoft 365 Personal」を契約すれば、Accessが使えるようになります!!
以下の図は、Microsoft公式サイトのスクリーンショットです。(公式サイト→すべての Microsoft 365 プランと価格を比較 (旧 Office 365) - Microsoft Store 日本)
2種類のサブスク型「Microsoft 365 Family」にも「Microsoft 365 Personal」にもAccessのアイコンはありませんが……
だーっとスクロールしていった先、2つの比較一覧表を見ると……
あった!Access!!Windowsのみだからアイコンがないのか!!!
「Microsoft 365 Family」と「Microsoft 365 Personal」なら後者の「~Personal」の方が安いです。「〜Family」は1,800円/月、「〜Personal」は1,284円/月。
Accessを使うためにインストールするなら「~Personal」の方が良いでしょう。
4.「Microsoft 365 Personal」をインストールする
※お断り:Office未搭載パソコンにインストールしました※
それでは「Microsoft 365 Personal」をインストールしましょう。……なんですが。
実は私、すでに買い切り型Officeソフトが搭載されたパソコンに「Microsoft 365 Personal」をインストールするのが不安でして。ちょうどパソコンが壊れかけたタイミングで、Office未インストールのパソコンを購入して、そこに「Microsoft 365 Personal」をインストールしました。
おそらく、多くの方のパソコンにはOfficeソフトがインストール済みと思われます。しかし、ここではOffice搭載パソコンに「Microsoft 365 Personal」をインストールする方法はご紹介できません。申し訳ない。
Microsoft公式サイトを見ると、Office搭載パソコンに「Microsoft 365 Personal」をインストールすることはできるとのことです。
Microsoft 365 Personal を Office 搭載パソコンで使用する方法を教えてください。
Office 搭載パソコンに付属している Office の 25 桁のプロダクト キーを入力して Office をインストールします。インストールのプロセスで 「Office を最大限に活用しませんか?」 という画面が表示されたら、[後で通知する] をクリックします。Office 365 のセットアップ ページ (office.com/setup) にアクセスし、お持ちの Microsoft アカウントでサインインしてください。プロダクト キーの入力画面が表示されたら、Microsoft 365 Personal の 25 桁のプロダクト キーを入力します。
「サブスク型を更新しなかった場合に、買い切り型のOfficeの挙動はどうなるのか」といった踏み込んだ質問も続いていたので、サブスク型と買い切り型の併用はできそうですね。
「Microsoft 365 Personal」を月払いでインストールする
肝心のインストール方法ですが、先ほど掲載したサイトの説明がわかりやすく、これを見ながらインストールすれば問題ありません。初めての方は、1ヵ月間は無料で利用できるので「1ヵ月間無料で試す」から行きましょう。↓再掲↓
不安になる点としては、「1ヵ月間無料で試す」のリンクから申し込むと、最初は1年払いタイプしか選択できない点。
MOS試験のためだけにAccessを使いたい人は、1年も試験勉強する予定はないと思うんですよね。というか、1年も勉強するなら、サブスク型で12,984円/年を払うより、買い切り型でAccess単体を買った方がお得かもしない。だから「えっっ年払いしか選択できない!?」と思うかもしれませんが、大丈夫です。1ヵ月の無料期間中に月払いタイプに変更すれば、年払いの料金は取られません。
月払いタイプに変更する方法は色々ありそうですが、私は上記リンク先の「Microsoft 365 Personalを解約する方法」を参考にしました。サブスクをキャンセルする途中の画面に「月単位での支払いに切り替え」の項目があるので、ここから月払いにしました。
↓月払いに変更された画面。
なお、1ヵ月間の無料期間中に試験勉強を完了させる自信がある方は、サブスク申し込み直後に解約してしまってもいいかもしれません。以下サイトによれば、すぐに解約しても1ヵ月は契約期間なので使い続けることができるとのこと!
結果的に1ヵ月間で終わらなければ、また月払いで契約し直せばいいですしね。
5.MOS Access試験で求められるレベル
短期間だけAccessを使う方法があるのはわかりました。でも、本当に短期間で合格できるのでしょうか?
個人差があるのでなんとも言えませんが、私が勉強&受験してみた感想としては「リレーションシップを設定した複数のテーブルから、指定のフィールドを抽出する選択クエリを作ったことがあれば、短期間で合格を目指せる。フォーム、レポートを作ったことがあれば最高」だと思います。
Accessは、テーブル・クエリなど他のOfficeでは見ないファイル構成と、リレーションシップの考え方がキモだと思います。ここが押さえられているなら、あとはフォーム・レポートの簡単な操作方法を体得すればOK。
細々とした機能も出題されますが、並べ替えなんてExcelとほぼ同じですし、初見のヒントメッセージなんて機能も一度やれば覚えられるはず。
私は「職場で僅かに使用+2年前に初心者向けの参考書を読んで勉強+今回MOS試験対策」で合格することができました。
初心者向け参考書ってのは、これの2013年刊行版を読みました。最新版は以下リンクの2023年発行版。
MOS試験対策はこれを使用。出題内容が網羅されています。
おわりに
ExcelやWordであれば、自宅にあるパソコンでMOS試験対策をするのは、比較的簡単だと思います。でも!Accessは!!「どうやって勉強するか」が大問題になりがちです。
私はかなり長期間右往左往していたのに、ネットで検索しても全く引っ掛からなくて……。同じことに悩んでいる人の参考になれば!と書いてみました。
悩んでいる人がいないのがベストですけどね。悩んでいる人がいるなら、少しでも方向性が固まるといいなぁ。何か思いついたらまた書き足します!
2023/4/8追記:サブスクリプション契約を解除(キャンセル)しました。
キャンセルするとこんな画面になるみたいです。