今回は陶器のお手入れ方法と、目止めのやり方のまとめです。新しいお茶碗を手に入れました。陶器製ということは知っていたものの、陶器と磁器の区別がついていなかった私。同封されていた説明書を読んで色々お手入れが必要なことを知りました。
手に入れた経緯
このお茶碗は、結婚式の引出物のカタログギフトの中から選びました。前のお茶碗は随分前に割ってしまい、しかしピンとくるものがなくずっと小鉢で代用。お米好きとしてお茶碗でご飯が食べたい。カタログギフトでこのお茶碗を見てふと「これだ…!」と感じ頼みました。カタログの説明で「陶器製」「電子レンジ可」ということは知っていました。
届いたお茶碗と説明書
届いたお茶碗がこちら。かわいい。
そして同封されていた説明書がこちら。
あれ、陶器ってこんなに色々決まりがあるの?私の知ってる素材じゃないのかも?確かに今までのお茶碗はみんなつるつるしてたな??
ここで陶器は色々と手間を掛けてあげる必要があることを知りました。
陶器と磁器の違い
それからネットで色々調べ、今回のお茶碗が「陶器」、これまでのお茶碗は「磁器」だったとわかりました。
これまで使っていた「磁器(じき)」は陶石(とうせき)などを原料とし、高温で焼いた、つやつやした手触りのうつわ。比較的薄くてすっきりした印象、吸水性はない。
対して今回の「陶器(とうき)」は陶土(とうど)などを原料とし、磁器よりは低い温度で焼いた、ぽってりとしたうつわ。釉薬が掛かっているところはつやっとしているが、釉薬の掛かっていないところはざらざらとした手触り。吸水性がある。
といった特徴があるようです。
陶器の取り扱いについて調べてみると
- 初めて使う時にはでんぷん質と共に煮沸し「目止め」を行うとよい
- 色やにおいが染み込みやすいので、使用する前に水にかるく浸けて防ぐとよい
- 磁器に比べて脆いので注意
- 洗い桶に溜め置きしない(汚い水を吸う、脆いので重ねると欠けやすい)
- しまうときはよく乾燥させる(吸水するので乾かさないとカビる)
などがありました。
詳しくは下記サイトなどをご覧ください↓
目止めしてみた
上記の通り、初めて使う際には「目止め」をした方がいいことがわかりました。目止めとは陶器のざらざらした面に空いている小さな穴にから汚れが入らないように穴をふさぐことをいうようです。具体的にはお米のとぎ汁で煮るなど、でんぷん質のものと一緒に煮ることが一般的なようです。なかには一握りの炊いたご飯と煮るなんて方法も…。
サイトによってやり方はまちまちだったため、簡単そうなものを選んで実践しました。
まず、使うでんぷんは片栗粉にしました。無洗米なのでとぎ汁が出ないんです。炊いたご飯を煮るのは勿体ないですし…。
方法は弱火で15分ほど煮たあと、お湯が冷めるまで放置、冷めたら水洗いして乾かす方法を採用。
まず小さめの鍋に布巾などを敷き、その上にうつわを置きます。下に敷くのはお湯が沸いた時の気泡でうつわがぐらぐら揺れて欠けないようにするため。今回ちょうどよい布巾がなかったので、キッチンペーパーを敷きました(無いよりはマシでしょうたぶん)。
次に片栗粉を大さじ1杯ほどお湯で溶かします。放っておくと固まってしまうので、鍋を火にかける直前にやりました。
あとは、溶いた片栗粉を鍋に入れ、うつわがかぶる位水を足して、弱火で20分ほどコトコト…。火を止めて冷めるまで待ち、よく洗って乾かせば完成です。
取り出したとき、片栗粉はどろっとした塊になっていました。想像はしていたけど触ると何とも言い難い感触…。ともかく無事に終わりました。
陶器のお茶碗を使ってみて
この作業を行ったのは8月下旬のことです。それから2ヶ月間、陶器のお茶碗を使っています。その感想としては、
- しっくり馴染む
陶器の説明欄で書いた「ぽってりとしたうつわ」という言葉がぴったりなうつわです。写真の通りフォルムはすっきりしているのですが、なんとなくぼてっとした感触で手に馴染みます。
- 意外と困らない
陶器の取り扱い方法を調べたときは「こんなに気を付けないといけないの!?」と困惑しました。今回のお茶碗は下半分に釉薬が掛かっておらず、「色やにおいが染み込みやすい」「欠けやすい」に特に当てはまると感じたからです。
でも実際に使ってみると「そこまで気にかけなくても一緒にやっていけるな」と思います。気を付けているのは食事後洗い桶につけないことくらいです(このお茶碗だけシンクの上に置いている)。目止めのおかげかにおいが気になることもありません。
- 愛着が湧く
最初に目止めをしたり、「気にかけなくては」と思って接したからなのか、これまでのお茶碗よりも愛着が湧きました。大切に使っていこうと思えます。(…この子達夫婦茶碗なんですが、わたくし独り身なので万一割れてしまっても替えはありますけどねw)
まとめ
目止めは各種説明を読む限り「できればした方がいい」という程度で、サイズの大きなものは「とぎ汁を溜めた洗い桶に浸けるだけでOK」など方法も様々なようでした。必ずやらなければとノルマのように思う必要はなさそうですが、手間を掛けることで愛着も湧きます。もし新しく陶器のうつわをおろす際にはやってみてもいいと思いました。
これからも陶器のお茶碗でおいしくご飯を食べていこうと思います。